5. リバウンド初期
ステロイドを塗ることをやめてすぐ、顔が腫れあがりました。
鼻の線が消え、目が埋まって、SF映画に出てくる宇宙人のようになります。
覚悟はしていましたが、こんな顔では外にも出られませんし、幼い娘が嫌がりはしないかとも気になりました。
娘は、おや?思った風でしたが、しばし私を見つめた後、いつもと変わらずに接してくれ、ホッとしました。
ムーンフェイスという言葉は、後になって知りました。
この状態になるのは初めてではなく、以前、過酷な職場で残業が続き、騙し騙し保湿を続けた末に、休みに入った途端に経験し、ずっと使っていなかったステロイドの錠剤の服飲を薦められ、仕方なく飲みました。
今回の木俣肇クリニックでの治療には、仕事もあり頻繁にクリニックへ通うことはできませんでしたが、そんな状況にもご配慮を頂き、サポートして下さるスタッフの方に、症状を随時ご報告し、助言を頂きました。
まずは、ゆったりと過ごすこと。
必ず症状は引いていくので、気持ちもゆったりと持つこと。けれど、
「体が改善に向けて動き出しましたね」と頂く言葉も空を泳ぐような感覚で、はい、、と弱々しく、気持ちまでヒリヒリするようでした。
以前ならこのタイミングで薬を塗っていた、堪え難いヒリヒリする肌を、クリニックで頂いた、竹のケアクロスや、不織布ガーゼで包み、深く呼吸をするように努めました。
しばらくすると、不思議とヒリヒリ感が遠のいて、どうにか凌ぐことができました。
クリニックで頂くアレルギーのお薬は、強いものではなく、症状が酷くなり過ぎないように処方して頂いているということでした。
また同時に、改善を助けるお茶を飲み始めました。
柿の葉茶と、たんぽぽ茶。
これらは、普段のお茶の代わりに、気ままに飲んでいました。
仕事をする時は、よくコーヒーを飲みますが、半々くらいでクリニックで購入させて頂いたお茶を頂いていました。
ムーンフェイスは、1~2週間くらいだったでしょうか、だんだん引きましたが、
肌は固くこわばったようで、大きなシワや、目の腫れ、唇も腫れあがり、皮が何度も剥けました。
マスクをして帽子を深く被り、肌を保護しました。
変なスタイルではありましたが、ひどく荒れている肌を人目にさらすことがなかったので、気持ちは少しラクだったように思います。
また、保護することで、肌への刺激が少なくなり過ごしやすくもなりました。
しばらくすると脣は落ち着き、症状の出る部位がだんだん変わっていきました。