自身の原点とも言える本と、著者が語る「わたしにつながるいのちのために」
2006年の第一版から16年の時を経て、2023年に新版として編集された渾身の一作。
たくさんの土地を訪ね、沢山の人達と出会ってきた富田氏が語る、巨大な「核燃料サイクル施設」がある青織県上北郡六カ所村、
このままでいいとは誰も思っていないけれど、止まることの出来ない今の世界を象徴しているよう、と語ります。
「六カ所村の状況を知れば知るほど、ただ単に反対の声を集めるだけでこの工場の運転を止めることは出来ないという事が分かってきます。
どのような理由があって、どのような歴史があって、核関連施設を受け入れていったのかを理解すること。
再処理工場に関わる一人ひとりを「反対派」「推進派」と単純に分ける事なく、それぞれの立場や想いを理解しようとすること、
そしてこの村で起こっていることを自分たちの問題として受け止めること。」
メディ・フュージでは、まず知ることが大切であるという思いから、富貴書房の本をお届けしています。
是非、ご一読ください。
「」:本誌より抜粋
新版『わたしにつながるいのちのために』
冨田貴史[著] 冨貴書房ブックレット07
A5サイズ 88ページ
定価 880円
<目次>
P2 世界の被ばく
P6 ウラン採掘における被ばく
P10 内部被ばくとは
P14 内部被ばくの影響
P18 六ケ所村と使用済み核燃料再処理工場
P24 六ケ所村と核燃料サイクルの歴史
P28 核廃物の行方
P34 核廃物が問いかけるもの
P38 心のつながり
P42 わたしにつながるいのちのために
P46 あとがきにかえて
P58 ブックレット発行によせて
P60 参考文献リスト
P64 2023年2月に付け足したおすすめ文献リスト
P68 参考サイト
P74 2023年版 参考サイトリスト
P78 謝辞
【著者紹介】
富田貴史(とみた たかふみ)
明治大学経営学部卒業。
ソニーミュージック勤務後、フリーランスで原発や暦をテーマにしたワークショップを全国で行う。
2011年の原発事故後は、保養キャンプなどの活動を続けながら、養生のための作業所「富貴工房」を立ち上げて味噌づくりや草木染めを行っている。
2018年に自主出版のための「富貴書房」を立ち上げ、執筆と編集を中心とした活動を続けている。